カラスなの?人間なの?
八咫烏といえば、サッカー日本代表のシンボルマークとして有名になりました。
さらに、陸上自衛隊の情報部隊の部隊マークに採用されています。
「八咫烏っていうくらいだから、人間のわけがない、カラスだろう」といわれますが、どうなんでしょうか?
3本足として描かれることが多いため、中国の三足烏(さんそくう)との関連性を指摘されることがあります。
三足烏とは、中国神話に登場するカラスで、太陽に棲むとされ、太陽を象徴するカラスです。
しかし、記紀には八咫烏が3本足であるとは記述されていません。
さらに、熊野本宮大社が八咫烏神事で発行する「熊野牛玉宝印」にはカラスが描かれていますが、このカラスにも3本足は描かれていません。
3本足のカラスが登場するのは、平安時代中期の「倭名類聚抄」であり、この頃に八咫烏が中国や朝鮮の伝承の鳥「三足烏(さんそくう)」と同一視され、三本足になった、といいますが、おそらく関係ないのでしょう。
日本では決して三足烏とは呼ばず、鳳凰とも呼ばず、八咫烏、そして金鵄と呼んでいます。
実は、八咫烏はある人物の化身であるらしいのです。
八咫烏の正体を探ることにします。